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お役立ち情報

シロアリを予防することは住宅の耐震性を保ち、長く住める家に欠かせないメンテナンスです。
シロアリ対策は専門業者へ依頼するのが一般的ですが、「自分で対策できることはないか?」と思っている人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、自分でできるシロアリ対策の方法や、作業時の注意点などを紹介します。

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シロアリ対策でもっとも大切なこと

シロアリ対策においてもっとも大切なのは、シロアリを住宅の敷地内に侵入させないことです。
シロアリはジメジメとした暗い場所を好むため、そのような環境を作らないようメンテナンスや対策を講じる必要があります。また木材を主食とするため、住宅の基礎に使われる木材が食べられて腐食しないよう、予防しなければなりません。
なお、すでに床下や住宅内にシロアリが侵入している場合、自分で1匹残らず駆除するのは難しくなります。シロアリ被害が出ている場合は自分で対処しようとせず、専門業者へ依頼するほうが確実に駆除できるのでおすすめです。

自分でできるシロアリ対策5選

床下換気扇

自分でできるシロアリ対策には、以下のような方法があります。

  • ● 床下換気口の前には物を置かない
  • ● 床下の湿気対策設備を導入する
  • ● 屋外に木材を放置しない
  • ● 外壁や屋根の修繕を怠らない
  • ● 防除剤・専用薬剤を使う

これらの方法により、シロアリが好む環境を防ぎやすくなります。それぞれの方法についてさらに詳しく見ていきましょう。

1.床下換気口の前には物を置かない

床下換気口とは、床下の風通しを良くするための通気穴です。住宅の基礎部分に設置されており、外壁に面するため換気口の前に障害物が置かれていることがあります。
床下がシロアリ被害を受けやすいのは、前述したようにシロアリにとって居心地の良いジメジメした暗い空間のためです。床下換気口からの通気をよくすることで、床下に湿気が溜まるのを抑えやすくなります。

エアコンの室外機や鉢植えなど通気の邪魔になる物を置かず、床下に空気が通るようにしましょう。

2.床下の湿気対策設備を導入する

床下の空調が整っていない住宅の場合、リフォームで設備導入を考えるのもおすすめです。
床下の風通しを良くする主な設備と、それぞれの特徴を以下にまとめました。

設備 特徴
床下換気扇 床下に風を送って空気を循環させ、吸気・排気をより活発化する
床下除湿機 床下の湿気を水分に変えて排水する
調湿材 湿度の高いときは吸湿、湿度の低いときは放湿をおこない適度な湿度を保つ
防湿シート 地面の上に敷いて調湿する

住宅によっては後から設置するのが難しい設備もあるため、施工会社に相談したうえで検討しましょう。

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3.屋外に木材を放置しない

木材はシロアリのエサとなります。そのため、庭や玄関先などの屋外に木材を放置すると、シロアリが寄ってくる要因となります。さらに、屋外にある木材は雨で濡れやすく、シロアリが好むジメジメした環境になりやすいのです。

使わない木材は廃棄する、または屋根付きの倉庫にしまっておくと良いでしょう。また、屋外に木材を置くとしても、建物と離れた場所に置くことで、シロアリが住宅の床下へ侵入することを防ぎやすくなります。

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4.外壁や屋根の修繕を怠らない

外壁や屋根にひび割れ・塗装剝がれがあると、住宅の雨漏りや劣化につながります。そうなると床下や壁内には湿気が溜まりやすくなり、シロアリが住みやすい環境になってしまいます。
外壁や屋根の適切な修繕により、雨風から受けるダメージを減らせます。結果的に住宅内に湿気がこもりにくくなるため、シロアリ対策にとって大切なのです。

5.防除剤・専用薬剤を使う

シロアリを予防できる専用薬剤を使うのもおすすめです。専用薬剤は大きく3種類あります。

種類 特徴
希釈タイプ 薄めて使う液体状の薬剤。噴霧器などを利用して塗布するものもある
スプレータイプ シロアリや床下へ直接スプレーする。ガスと薬剤で勢いよく噴射するエアゾールタイプなどがある
置き型(埋める)タイプ 地中に埋めておき、薬剤が含まれるエサを持ち帰らせて巣ごと壊滅する

専用薬剤は一般の人でもホームセンターやネット通販で購入することが可能です。

自分でシロアリ対策するときの注意点

家に貼られた絆創膏

シロアリ対策を自分で行う場合、想像以上の労力と時間がかかることが考えられます。また、薬剤を使用する際は十分に注意して扱わなければなりません。ここでは自分でシロアリ対策をするときに気を付けたい点を3つ紹介します。

本格的な対策には床下での作業が必要になる

シロアリは床下に発生しやすい害虫のため、対策時も床下での作業が多くなります。木材を放置しないことや床下の湿気を減らすといった屋外でできる方法もありますが、直接的な対策を施すには床下へ入ることが必要です。
自宅とはいえ、床下に入り慣れている人は少ないでしょう。狭く暗い床下で防除剤を塗布したり、被害を点検したりするのは想像よりも大変な作業となります。

薬剤によっては噴霧器やマスクを用意する

専用薬剤は効果を期待できる分、取り扱いには十分な注意が必要です。使い方を間違えると必要な効果を得られなかったり、薬剤の匂いで体調を崩したりするかもしれません。

なお、専用薬剤によるトラブルを防ぐために、使用時は以下のようなアイテムを用意するのがおすすめです。

  • ● 噴霧器
  • ● 作業着
  • ● ゴーグル
  • ● マスク(防塵・防毒など)
  • ● ヘッドライト・懐中電灯

市販の防除剤の効果は短い

市販の防除剤は一般人でも使える成分になっているため、業者が使う薬剤より効果の持続時間が短めです。

置き型(埋める)タイプの防除剤の場合、効果の持続性は2年程度が一般的です。専門業者が使う薬剤ならもう少し持続性があり、最長で5年効果が続きます。

自分で薬剤を使って対策するときは、より頻繁なメンテナンスが必要と覚えておきましょう。

徹底したシロアリ対策は専門業者へ依頼するのがおすすめ

シロアリ駆除専門業者

簡単な対策であれば自分でも行うことは可能ですが、確実な効果を求めるなら専門業者へ依頼するのがおすすめです。シロアリを防ぐ効果だけでなく、業者によっては再発時の保証も受けられます。ここでは、専門業者へシロアリ対策を依頼するメリットを見ていきましょう。

自分で行うより効果を期待できる

本格的なシロアリ対策には専門的な知識や技術が必要です。市販の薬剤より成分が強く効果の高い薬剤も、専門業者であれば使用できます。自分で行うよりプロに任せたほうが確実な効果を期待できます。

さらに、シロアリの発生しやすい箇所や重点的に対策が必要な部分など、経験によって分かるコツもあります。シロアリは一度発生すると被害が即座に広がるため、お金をかけてでも専門業者へ依頼する価値があります。

シロアリ被害再発時の保証がある

専門業者によっては、作業後に起きたトラブルに対する保証があります。例えば以下のような保証です。

  • ● 保証期間内にシロアリ被害が再発した場合は再度無料で施工
  • ● 再発したシロアリ被害による建物修繕費用を補償

自分で作業する場合はすべて自己責任となるため、もしシロアリ被害が再発したらどのように対処するかを考えなければなりません。保証がある専門業者なら、シロアリ対策のために支払ったお金が無駄になることもなく、安心できるでしょう。

シロアリ駆除業者に依頼するときのチェックポイント

自分でシロアリ対策をする注意点や実際の効果をふまえ、専門業者に依頼することを決めた人もいるでしょう。とはいえ、「どのような業者に依頼すべきか分からない」という疑問もあるのではないでしょうか。

ここでは、専門業者に依頼する際にチェックしたい3つのポイントをまとめました。

1.シロアリの駆除実績をチェックする

ひとつ目のポイントは、シロアリの駆除実績が豊富かどうか見ることです。実績が豊富な業者ならさまざまなケースを経験しており、被害の状況に合った対応・提案をしてくれます。

また、シロアリ駆除に資格は不要ですが、「しろあり防除施工士」の取得者がいるか聞いてみるのもおすすめです。しろあり防除施工士は公益社団法人日本しろあり対策協会が認定する資格であり、シロアリ対策の専門知識と実務経験がある証明となります。
シロアリ対策のプロフェッショナルとして、安心して任せられるでしょう。

2.複数社の見積りをチェックする

シロアリ対策の費用は専門業者によって異なります。そのため、複数社の見積りを比較することで相場を把握しやすく、自分が納得いく価格の専門業者を選べます。
ただし、あまりに費用が安すぎる専門業者は慎重に検討するのがおすすめです。費用が安すぎる専門業者は、実績が少なかったり保証がついていなかったりするなど、他社に比べてサービスが不十分な場合も考えられます。

費用を依頼の基準にするのではなく、あくまで品質とのバランスを見るようにしましょう。

3.アフターサービスをチェックする

シロアリ対策の作業後、どのようなアフターサービスを受けられるか確認しましょう。シロアリ対策は1回きりでお終いではなく、定期的に行うべきメンテナンスです。アフターサービスや保証が充実している業者は、依頼者に長く寄り添うことを考えているといえます。

シロアリ対策における保証期間は、5年程度が一般的です。防除剤の持続期間も約5年のため、シロアリ対策の効果を切らすことなく継続的にサポートを受けられます。

日常的な対策は自分で、本格的なシロアリ対策は業者に

自分で行うシロアリ対策として、床下換気口の前に障害物を置かない、庭に木材を放置しないなどが挙げられます。防除剤を塗布するなど床下での作業は、自分で行うのは難しい可能性があるでしょう。
専門業者であればより効果のある防除剤を使ったり、長期間のアフターサービスを受けたりできます。シロアリは一度発生してしまうと面倒なため、発生する前に本格的な対策を依頼してみてはいかがでしょうか。

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