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お役立ち情報

シロアリは家の柱や床下を蝕む害虫です。しかし、姿を直接目にする機会が少ないため、シロアリ対策を怠っている人もいるのではないでしょうか。
シロアリを駆除せず放っておくと、建物は甚大なダメージを受けてしまいます。
この記事ではシロアリによる住宅被害や起こりうるリスクなど、駆除しないとどうなるのか解説します。ぜひ最後までご覧ください。

シロアリ駆除をしないとどうなる?2つのリスク

家の崩壊イメージ

シロアリを適切に駆除しなかった場合、次のようなリスクがあります。

  • ● 家の倒壊リスクが高くなる
  • ● 駆除・修復工事が高額になる

シロアリによって慣れ親しんだ我が家が倒壊してしまったり、金銭的な負担が大きくなったりします。それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。

リスク1.家の倒壊リスクが高くなる

シロアリによって床下や壁の柱が蝕まれ、家の強度や耐震性能が弱まってしまいます。

シロアリは暗くてジメジメした場所を好む生き物です。さらに、主食は木材であるため床下や壁の中はシロアリにとって最適な環境といえます。そのため、家の大事な基礎である木材をどんどん食べてしまうのです。
シロアリに食べられた木材は腐食し、もろくなります。基礎となる木材がもろくなると、当然家の強度や耐震性に影響します。
地震大国の日本において、耐震性のない家に住むことの危険度は想像できるでしょう。実際、1995年の阪神淡路大震災では、全壊した家屋の69%がシロアリ被害のある家でした。 (参照:社団法人日本しろあり対策協会

リスク2.駆除・修復工事が高額になる

シロアリを放っておくと被害が広がり続け、駆除・修復の作業が大規模になります。
早期に駆除していれば柱1本分の被害で抑えられたのに、放置したばかりに床下全体の修復が必要になることもあるのです。小規模な修復であれば10万円も掛かりませんが、大規模になると50万円以上かかる可能性も考えられます。

シロアリ被害は玄関やキッチン、トイレなどが多いです。修復工事の間使えなくなることを考えると、日常生活にも支障があります。シロアリ駆除にかかる一時の手間や費用を面倒がらず、早めに対策を講じることが重要です。

シロアリ駆除が必要か見極める3つのサイン

以下のような場合は、すでにシロアリ被害が進んでいる可能性があります。

  • ● 家の基礎周辺に蟻道がある
  • ● 家の中や庭で羽アリを見かける
  • ● 床を踏むとぶかぶかする

上記3つは、早急なシロアリ駆除が必要なサインです。それぞれ詳しく解説します。

サイン1.家の基礎周辺に蟻道がある

家の基礎周辺で蟻道(ぎどう)を見かけた場合、すでにシロアリが床下へ侵入していることが考えられます。
蟻道とは、シロアリの排泄物や土で作られた通り道です。見た目はホコリや土が線状に固まっており、外壁の基礎部分や床下にぶら下がっています。蟻道はシロアリにちょうど良い湿度や光に調整されており、エサの運び道となっています。

サイン2.家の中や庭で羽アリを見かける

家の敷地内で羽アリを見かけた、シロアリがいることを警戒しましょう。

シロアリの一部は羽アリへと成長し、地上に出て新しい住処を探しに行きます。羽アリを見かける意味は、近くにシロアリがいるサインなのです。
もちろん家の敷地外から羽アリが入ってきた可能性もあるため、床下に必ずシロアリがいるとは限りません。とはいえ、羽アリがいることを見ないフリするのは不安要素のため、点検だけでも確実におこないましょう。

サイン3.床を踏むとぶかぶかする

  • ● 床がぶかぶかになっている
  • ● 踏んだら沈む
  • ● ミシミシときしむ

このような床の状態は、もっとも分かりやすいシロアリ被害といえます。シロアリに侵食された木材は、もろくボロボロになります。被害が深刻なほど床上からも状態の変化が分かりやすく、修繕が大変です。

また、床だけでなく壁の状態もチェックしましょう。壁を叩くと空洞音がする、扉の開閉がスムーズでなくなった場合もシロアリ被害が考えられます。

この章で紹介したサインが出ていない家は、今すぐに駆除が必要なレベルではないかもしれません。とはいえ、「目に見えた被害はないから大丈夫」「我が家は鉄筋だから安心」と考えていると、気付かないうちにシロアリ被害が進む可能性があります。
手遅れにならないためにも、シロアリ対策の必要性について次章で見ていきましょう。

意外と知らないシロアリ駆除の必要性

家の土台

どの建物でもシロアリ対策が必要なのは、次の理由があるためです。

  • ● コンクリート・鉄筋でもシロアリ被害に遭う
  • ● 築年数5年を経過した家はシロアリに狙われやすい
  • ● 近隣のシロアリが自宅に影響することもある

上記3点について知っておくと、シロアリ対策の必要性を理解でき、建物を被害から守ることができます。それぞれ解説します。

コンクリート・鉄筋でもシロアリ被害に遭う

「シロアリ被害に遭うのは木造住宅だけ」というイメージはありませんか?しかし、実際にはコンクリート造や鉄骨造でもリスクはあります。
木造がシロアリに狙われやすいのは、シロアリの主食である木材が多くあるためです。とはいえコンクリート造や鉄骨造でも、蟻道を延ばして木材のある場所まで侵入します。

また、シロアリはわずかな隙間から床下へ侵入可能です。床下が土に面しており侵入が容易い布基礎はもちろん、一面をコンクリートで覆うベタ基礎も注意しなければなりません。

築年数5年を経過した家はシロアリに狙われやすい

新築時はシロアリを防ぐ防蟻処理をするのが一般的です。処理に使われる薬剤の効果は5年程度とされており、永続的にシロアリを防ぐものではありません。
つまり新築から5年以上が経ち、防蟻処理をしていない家はシロアリが侵入しやすいといえます。

近隣のシロアリが自宅に影響することもある

シロアリの種類によっては行動範囲が広く、土を伝って自宅の下に移動してくることが考えられます。基本的にはシロアリが発生した敷地内で食い止められますが、狭小地など家同士が近い場合は警戒するのがおすすめです。
隣家でシロアリが発生した場合でも、予防・対策ができている家ならシロアリ被害に遭いません。

シロアリ駆除は専門業者へ依頼するのがおすすめ

「専門業者に依頼するのは高いから、自分でどうにかしたい」と考える人もいるのではないでしょうか。
しかし、シロアリ駆除は床下での作業や薬剤散布など、専門的な知識・技術が求められます。下手に蟻道を壊すと、撤去すべき巣までの経路が分からなくなるなど、逆に駆除が難しくなる可能性もあります。
個人でシロアリ駆除をおこなうのは難しいため、専門業者へ依頼するのがおすすめです。

自分でできるシロアリ対策

床下イメージ

シロアリから家を守るには、定期的な点検が何より大切です。また、自分でできる対策を合わせておこなうと、シロアリをより防ぎやすくなります。

  • ● 基礎周辺の風通しを良くする
  • ● 屋外に木材を放置しない
  • ● 庭の鉢植えは防蟻アイテムを使う

ここでは上記3つのシロアリ対策を紹介します。

基礎周辺の風通しを良くする

床下や基礎部分の風通しが悪いと、シロアリが好むジメジメした環境になってしまいます。
よくある失敗は、床下換気口の前に室外機や荷物を置くことです。物が邪魔になって空気の出入りが悪くなり、床下に湿気がこもりやすくなります。床下換気口の前は何も置かず、スッキリと整理しましょう。

屋外に木材を放置しない

木材に寄ってきたシロアリが床下に入るのを防ぐために、木材を屋外に放置しないよう気を付けましょう。
繰り返しとなりますが、木材はシロアリの主食です。さらに、屋外にある木材は雨で濡れやすく、より一層シロアリに好まれる環境となります。廃材は捨てたり木製のイスは屋内にしまったりするなど、工夫してみてください。

庭の鉢植えは防蟻アイテムを使う

地面に直置きしている鉢植えは、土中から出てきたシロアリが逃げ込みやすい場所です。枯れ木を含む肥料が鉢植えに入っている場合、シロアリに養分を与えることにもなります。

鉢植えには次のような対策をしましょう。

  • ● 防蟻効果のあるプランターを使う
  • ● 外壁から離れた位置に鉢植えを置く
  • ● 発生したら専用農薬で駆除する

シロアリを徹底駆除して長く住める家に

シロアリを駆除せず放置すると、家の柱や床下の腐食が進んでしまいます。強度の弱った建物は地震で倒壊しやすくなり、安心して住めなくなってしまうでしょう。また、駆除が遅れると被害は大きくなるため、修復費用も高くなりやすいです。
蟻道や羽アリを見かけたときや、床・壁に不具合があるときはシロアリ被害に遭っている可能性があります。専門業者へ駆除を依頼し、定期点検も忘れないようにしましょう。

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