シロアリの基礎知識と駆除方法

シロアリの基礎知識と駆除方法

シロアリの基礎知識

シロアリ駆除業者には悪徳な業者も存在します。正しい選択と判断をできるようにまずはシロアリについて正しく知るところから始めましょう。 ここではシロアリの基礎知識や見分け方などをご紹介いたします。

シロアリの特徴

シロ「アリ」と名が付けられていますが、アリは「ハチ」の仲間であって、シロアリは「ゴキブリ」の仲間です。
シロアリは「卵→幼虫→成虫」という順番で成長し、幼虫は成虫とほぼ同じ姿です。そして、ある程度成長すればニンフという段階を経て生殖虫となって巣外へ出て行きます。

シロアリの社会

シロアリはアリではないのにどうしてアリと名付けられたのか?と思う人もいるでしょう。
「見た目」はもちろんですが、もう1つ共通点があります。それは「社会性を持っている」という点です。
シロアリの社会は 

  • 女王、王ー生殖活動を行う
  • 兵蟻ー外敵から仲間を守る
  • 副生殖虫ー女王、王の代わり
  • 職蟻ー働きアリ
  • ニンフー新たな巣を作るため巣外へ

という階級にわかれていて、それぞれの見た目も違います。女王や王といったようにすべてのシロアリは自分の「役割」を持っています。

シロアリの種類

家屋に被害を及ぼすシロアリは5種類おり、中でも地下シロアリと呼ばれる、ヤマトシロアリとイエシロアリが主要となります。

イエシロアリ ヤマトシロアリ
見た目 体長は12~16mm(翅を含む)。体は黄褐色で羽は乳白色または淡黄色です。 体長は7~10mm(翅を含む)。体は黒褐色で前胸背板が黄色で羽は淡い黒色をしています。
見分け方

イエシロアリの兵蟻
頭部が卵型

ヤマトシロアリの兵蟻
四角形で長い

生息場所 関東南部以西の西南日本に分布し、基本的には地中に営巣しますが壁の中や 屋根裏に分巣を作りコロニーとして大きな塊の巣をつくるのも大きな特徴です。 北海道名寄市からトカラ列島までの日本全域に分布し、浴室、台所など水回りの床下・朽ち木・湿って腐りかけた木材などを食害します。餌場が巣を兼ねていることもあります。

シロアリによる被害

  • イエシロアリによる被害

    繁殖力が強く一つのコロニーに100万匹が生息します。数が多いだけでなく食欲旺盛なので被害は急激となります。
    餌場自体を巣とし、餌場の環境が悪くなると巣ごと移動。幅広い範囲に被害が及びます。

  • ヤマトシロアリによる被害

    湿った木材を食べて栄養と水分を摂るため、浴室や台所の床下など湿気が多い場所に被害が集中しやすくなります。
    風呂場やトイレ、キッチンなどに被害がみられます。また、雨漏りや水漏れがあると2階や天井裏までのぼり、木部を食べられることもあります。

シロアリ被害の可能性がある家屋の特徴

日が当たらない場所や、風通しの悪い床下などの人目につかないところの湿った木材に食害を与えます。
また、湿度が高くジメジメとしたところもシロアリは大好きです。
家屋の外周環境では、樹木の添え木や、木の柵が建物の近くにある場合は要注意です。

シロアリの見つけ方

  • 蟻道

    土でできた細長い道の有無です。蟻道は床下や水周りなど湿気の多い場所に作られることが多く、崩すとシロアリがいるかどうか確認することができます。

  • 家屋の変化

    床がきしんでいたり壁や柱から空洞音がしたりすることがあります。叩いてみて空洞音がする場合は、シロアリによって木材がかじられている可能性が高いといえます。

  • 羽アリがいる

    シロアリの羽アリは遠くへ移動しません。自宅の周辺でシロアリの羽アリを多数発見した場合は、近くに巣がある可能性が高いでしょう。
    クロアリがいる場合も要注意です。捕食対象であるシロアリを狙って来ている可能性が高いと考えられます。

当社の駆除方法

シロアリ駆除は、薬剤を散布すれば根絶するというマニュアルはなく、1つ1つの現場の環境によって様々な工夫が必要とされます。

  • 1
    木部内部まで薬剤を浸透させるため穿孔作業を実施します。
    木材へ適切な径のドリルで木材の 1/2 以上の深さに穴をあけます。
    穿孔作業
  • 2
    穿孔した穴より適切な量の木部処理剤を加圧注入処理します。
    薬剤を木材の内部まで浸透させ、効果的にシロアリを駆除します。
    木部処理剤を加圧注入処理
  • 3
    土台や根太、束までしっかり処理。
    処理対象木材の木口、割れ、欠き込み、ほぞ孔、ボルト孔、仕口、継手、接合部は特に入念に処理します。
    土台や根太、束までしっかり処理
  • 4
    土台や根太、束までしっかり処理。
    処理対象木材の建築金物の取付箇所及び木材とコンクリートなどが接する部分は特に入念に処理します。
    土台や根太、束までしっかり処理
  • 5
    土壌には土壌専用薬剤の散布を行います。
    土壌中を通って建築物に到達加害するシロアリを防ぐために、建築物の床下土壌を処理します。土壌処理法には、帯状散布法、面状散布法、土壌表面皮膜形成工法、発泡施工法、土壌表面シート敷設工法などがあり、処理は、前記処理法の一つまたはそれらの組み合わせによって行います。
    土壌専用薬剤の散布
  • 6
    通常は入れないような場所も、隅々まで処理します。
    基礎の人通口(人が通れるように基礎に開けてある穴)が小さすぎたり、全く無く入れない場所もハツリ工事を行い処理します。
    隅々まで処理