梅雨や夏の高湿度の時期、洗濯物の部屋干しは避けられないものです。しかし、洗濯物が乾きにくい、嫌なニオイがするといった悩みを感じている人も多いのではないでしょうか?
その原因は「湿度」が深く関係しています。湿度対策をきちんと行えば、部屋干しの悩みは大きく改善可能です。
本記事では、部屋干しで湿度対策が必要な理由と、梅雨や夏でも洗濯物を早く乾かすための具体的なコツを詳しく解説します。
部屋干しは湿度対策が大切な3つの理由
部屋干しは湿度対策をしないと、洗濯物のトラブルや生活の不便さにつながってしまいます。
なぜ湿度対策が大切なのか、3つの理由を見ていきましょう。
湿度が高いと洗濯物が乾かない
洗濯物が乾く仕組みは、衣類の水分が空気中に蒸発するためです。しかし、空気中の湿度が高いと、水分が蒸発しにくくなります。
特に湿度が70%以上になると、蒸発のスピードが極端に落ち、洗濯物は濡れたまま乾かない状態が長引いてしまうのです。
たとえば部屋干しをしても、一晩で乾かないどころか、連日雨が続く梅雨などのシーズンは3日経っても、洗濯物が湿っている状態になりかねません。
雑菌による悪臭が出やすい
洗濯物が乾ききるまでに時間がかかると、その間に雑菌が繁殖しやすくなります。
特に温度が20〜40度、湿度が70%以上の環境は、雑菌がもっとも繁殖しやすい環境です。この雑菌の繁殖が、洗濯物の「生乾き臭」の原因です。
部屋干しのニオイ対策を考えるなら、まずは乾燥スピードを上げて雑菌の繁殖時間を短くすることを考えましょう。衣類に残ったわずかな皮脂や汚れも雑菌の栄養源になるため、湿度を下げる工夫が欠かせません。
濡れた洗濯物が湿度を上昇させる
部屋干しをしていると、部屋がジメジメする感覚を経験したことはありませんか?
この感覚は洗濯物が多くの水分を含んでおり、部屋に水分を放出するためです。
たとえば5kg分の洗濯物には約2Lの水分が含まれています。乾く際に空気中に2L分の水分が放出されれば、その分湿度が高まります。
湿気がこもれば、窓や壁の結露の原因になったり、雑菌、カビ、ダニ発生のリスクも上昇してしまうのです。
カビやダニが発生すれば、ただ洗濯物が乾かないだけでなく健康や住宅にも悪影響を与える原因になります。
湿度が高い夏に部屋干しするコツ
夏場は梅雨の時期が続き、湿度が高まりやすい時期です。そのため、湿度が高い環境で部屋干しするのなら、雑菌の繁殖を防ぎ早く乾かす工夫が必要です。
ここでは、湿度が高い時期の部屋干しのコツを解説するため、ぜひ参考にしてください。
洗い終わったらすぐに干す
洗濯が終わったら、できるだけ早く干すことがとても重要です。洗濯機の中は高湿度で雑菌が繁殖しやすいため、数時間放置するだけでも悪臭の原因になります。
そこで部屋干し対策として、洗濯完了のタイマー設定や、帰宅時間に合わせて洗濯機を回しましょう。
普段から洗濯が終わったら、放置せずにすぐに干すことを習慣づけるのがポイントです。また、どうしてもすぐに洗濯物を干せないときは、洗濯機のフタを開けっ放しにして通気性を確保するのも臭い対策になります。
溜め込まずこまめに洗濯する
洗濯物を何日分も溜めてから一気に洗うと、量が多くなる分、部屋干しスペースも圧迫されるため風通しが悪くなります。すると乾燥効率が落ち、湿度がこもりやすくなってしまうのです。
少量ずつこまめに洗濯をして、干すスペースに余裕を持たせましょう。隙間があれば洗濯物同士の間隔を空けられるため、風が通りやすくなります。
扇風機やサーキュレーターで風を送る
洗濯物を早く乾かす最大のコツは、空気を動かすことです。特にサーキュレーターや扇風機を使って風を当てて湿った空気を洗濯物から離すと、乾燥スピードが格段にアップします。
風を当てる向きは「下から上」「横から斜め上」がおすすめです。さらに除湿機やエアコンのドライ機能を併用しましょう。
部屋の湿度も適度な状態にコントロールできるため、結露やカビなどの予防にも役立ちます。最近では「部屋干しモード」搭載の除湿機もあり、洗濯物の下に設置して風を循環させる方法もおすすめです。
梅雨の洗濯物の臭いを防ぐ洗濯方法
梅雨の時期は湿度が高く、洗濯物がなかなか乾かず、嫌な生乾き臭が発生しやすくなります。この臭いの原因は、洗濯物に残った雑菌の繁殖です。特に部屋干しでは、風通しや乾燥時間が不十分になりがちで、洗濯物から悪臭が出る原因になります。
しかし、洗濯方法を少し工夫すると臭いの発生を防げます。すると湿気がこもりやすい梅雨でも、快適に洗濯物を干せるのです。
ここでは、梅雨時期に役立つ3つの洗濯対策をご紹介します。
洗濯槽を定期的に洗浄する
洗濯物の臭い対策で意外と見落としがちなのが「洗濯槽の汚れ」です。洗濯槽の裏側には見えないカビや洗剤カス、皮脂汚れが蓄積しやすい場所です。
これが雑菌の温床となって、洗濯物に嫌な臭いが移ってしまう原因になります。たとえ洗濯物をすばやく乾かしても、洗濯槽が汚れていれば悪臭の原因になるため、こまめにお手入れしましょう。
梅雨の前後には、洗濯槽クリーナーを使って槽洗浄を行いましょう。市販の専用クリーナーや、酸素系漂白剤などを使って定期的に洗浄すれば、清潔な状態を保てます。目安としては、月に1回の洗浄がおすすめです。
消臭効果や部屋干し用の洗剤を使う
部屋干しによる臭い対策には、消臭・抗菌成分が配合された「部屋干し専用洗剤」の活用もおすすめです。
専門の洗剤は、雑菌の繁殖を抑えたり、生乾き臭の発生を防ぐために設計されており、通常の洗剤よりも強力な消臭効果が期待できます。
柔軟剤にも消臭機能がある製品が多く、香りでごまかすのではなく、根本的に臭いを防ぐ消臭、除菌タイプを選びましょう。
脱水時間を長くする
洗濯物に含まれる水分量を少しでも減らせば、臭い防止につながります。そのためには、洗濯機の「脱水時間」を少し長めに設定しましょう。水分をしっかりと飛ばすと、干してから乾くまでの時間を短縮できるため、雑菌が繁殖する隙を与えません。
特にバスタオルやデニムなどの厚手の衣類は、通常の脱水時間では水分が残りがちなので、30秒〜1分程度長めに設定してみましょう。ただし、衣類によっては傷みやシワの原因になる場合もあるため、素材に応じた調整が必要です。
部屋干しの洗濯物が乾かない時の対処法
梅雨や夏のジメジメした時期、部屋干しの洗濯物がなかなか乾かず困っていませんか? 湿度が高いと洗濯物から水分が蒸発しにくくなり、生乾きのまま放置されると、嫌なニオイやカビの原因になります。
そんな時は、洗濯物を効率よく乾かすための工夫を取り入れましょう。部屋干しが乾かない時にすぐ試せる4つの対処法をご紹介します。
換気して部屋の湿度を下げる
まずは「湿度対策」が基本です。洗濯物が乾かない最大の原因は、部屋の湿度が高く、空気中の水分が増えている状態です。
そこで、窓を開けて空気を入れ替える、換気扇を回すなどして、室内の湿気を外へ逃がしましょう。
また、窓が一つしかない部屋では、扇風機で空気の流れを作りましょう。部屋の湿気を下げれば、洗濯物の水分がスムーズに蒸発しやすくなります。
アイロンで温める
洗濯物が一部だけ乾いていない場合や、急いで乾かしたい時には「アイロンの熱」を使う方法もあります。アイロンの熱で衣類を温めることで、残った水分が一気に蒸発します。
特にシャツや薄手の衣類は、アイロンのスチーム機能を使えば除菌効果も期待できます。
ただし、ポリエステルや化繊など熱に弱い素材は低温で対応し、当て布を使用するなどの工夫が必要です。
洗濯物の間隔を開ける
洗濯物を隙間なく並べて干してしまうと、風が通らずに湿気がこもって乾きにくくなります。理想は洗濯物同士の間隔を10cm以上空けて干しましょう。風通しが良くなると乾燥時間を短縮できます。
また、厚手の衣類やタオルは二つ折りにせず、布同士が重ならないように干すなどして、風の通り道を確保しましょう。
除湿機やエアコンで乾かす
確実に早く乾かしたいなら、家電の力を借りるのがベストです。除湿機は湿度を下げながら洗濯物の水分を効率的に吸収し、室内干しに最適な環境を作ります。なかでも「衣類乾燥モード」付きの除湿機は、風と除湿を同時に行ってくれるため、短時間での乾燥が可能です。
また、エアコンのドライモード(除湿機能)も活用しましょう。サーキュレーターや扇風機と併用することで、さらに乾燥効率がアップします。湿気を溜めない環境づくりが、洗濯物の乾きやすさに直結します。
梅雨の湿気はカビやシロアリの原因にもなる
梅雨の時期の部屋干しは、室内の湿度をさらに高める原因になります。
湿度が高い環境はカビが発生しやすいだけでなく、シロアリが発生しやすい環境にもつながります。
シロアリが発生してしまえば、壁や床などにも被害が及んでしまいます。家の耐久性にも悪影響を及ぼすリスクもあるため、湿気がこもらないよう普段から対策することが重要です。
まとめ
夏は湿気がこもりやすい梅雨のシーズンが続きます。
部屋干しは水分を含んだ洗濯物を複数干すため、室内の湿度が高まってしまうのです。湿度は部屋干しの悪臭の原因にもなるため、できるだけ早く乾かすように干し方や洗濯方法を工夫しましょう。
また、湿度はシロアリ発生の原因につながります。定期的に点検やシロアリ予防を行いましょう。
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